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ブルターニュ半島
フランスといえば、だれもが思い浮かべる「華の都・パリ」。
ゆったりとしたセーヌ川の流れ、石畳に並んだカフェのテーブル。古い街並みや伝統のなかから生み出される最新のファッション。そして、世界のグルメを魅了する素晴らしいフランス料理。パリには洗練された文化や食が華麗に咲き乱れ、旅人の心にいつも新鮮な風を吹き込んでくれるのです。

しかし、多くのヨーロッパの国々がそうであるように、フランスもまたそれぞれの地方に異なった魅力があふれています。 パリから西へ向けて発つTGVで3時間。瀟洒な城が点在する「フランスの庭」ロワール地方を走り抜け、西の果てに降り立つと、そこはフランスの中でもひときわ異彩を放つブルターニュの地。古くは太古の民族「ケルト人」が住み、勇猛な彼らは独自の文化を大切に育て、後にブルターニュ公国を築きます。中世にフランス軍による侵攻を何度も受け、最後までフランス王国に統 合されるのを拒み続けますが、后妃アンヌ・ド・ブルターニュの娘とフランス王フランソワ1世との婚姻により、ブルターニュは14世紀にとうとうフランスに組み込まれました。

フランスの中に位置しながらも、民族的にはイギリスやアイルランドとルーツを同じくするブルターニュ人は、彼ら独自の言語文化を持っています。「ブルトン語」と呼ばれるそれは、英語やフランス語とは文法も発音も全く違います。「ゲランドの塩」の「ゲランド」という町の名も、言葉の響きから推測できるように、フランス語ではなく「ブルトン語」の名残をのこす名前なのです。

西洋に突き出したブルターニュ半島は、特徴的な二つの地域に分けることができます。うっそうとした森が生い茂り、巨大な石がつらなる太古の遺跡が、在りし日の古代民族を偲ばせる内陸地方。もうひとつは、荒々しい大西洋に長い間さらされ、のこぎりの刃のようにするどく入り組んだ海岸が続く「コート・ソバージュ」(野性の海岸)と呼ばれる臨海地方です。
ブルターニュの海の恵みは、この「野性の海岸」からやってきます。
規模の大きい漁港は北のサン・マロや西へ下ったキブロンなど。いわし漁業が盛んです。
キブロンにある最大のオイルサーディン工場「ラ・ベル・イロワーズ」は、近海で揚がった旬のいわしを手作業で缶詰にしている老舗の1軒です。
また、牡蠣好きには有名なブロン牡蠣の故郷もここブルターニュ。まるい形とクリーミーな美味しさが人気です。その他、ラングスティーヌ(手長えび)、スズキの塩釜焼きなど、ブルターニュ沿岸のレストランでは、さまざまな魚介類がメニューを賑しています。


豊富な魚介類とゲランドの塩との共通点は、この荒々しい大西洋。とくにゲランドの塩田は潮の干満の差だけを利用して、塩田に海水を引き込んでいます。塩田は厳しい自然保護がなされており、海鳥たちが群れる豊かな自然環境の中で、本当に安全な美味しい塩が作られます。太古から変わらない手作業による製法が、塩職人によって今も受け継がれているのです。

大西洋からの贈り物は美食だけではありません。海水に含まれるさまざまな有効成分が、人間にもたらす効果に着目し、タラソテラピー(海洋療法)がうまれたのもこのブルターニュなのです。
多くのタラソテラピーセンターがあり、夏のヴァカンスにはたくさんの避暑客が、ヨーロッパ中から美容と健康を保つためにやってきます。
ブルターニュのきれいな海で育った海藻には、たくさんの栄養素がぎゅっと詰まっています。一般にフランス人は海藻を食べませんが、ブルターニュの人々は海に近いせいか好んで海藻を食事に取り入れています。
食べるだけでなく、そのエキスと海水を原料に作られた入浴剤を使って、美容効果を期待することもできます。ヒマンタリア入浴剤はブルターニュだけで生息する海藻を使った入浴剤。あなたのバスルームを一番近いブルターニュの海にしてくれることでしょう。
ブルターニュ地方は、グルメもビューティも満足させてくれる、海の恵みの大地なのです。


フランスの地方の旅を終えて、パリのレストランに入ると見えてくることがあります。
たとえば、こんなメニューをオーダーしたときに…。

食前酒は、シャンパーニュをブロンの生牡蠣と一緒に。
赤ワインはボルドーのシャトーのもので。
新鮮な野菜の、プロヴァンス風サラダ。
メインは、ロワール地方のプレ・サレの子羊か、それとも新鮮なブルターニュからの手長海老にしようか。
ノルマンディー産のクリーミーな食後のフロマージュ。
デザートは有塩バターを使ったクイニ・アマンで…。

フランスといえば、だれもが思い浮かべる首都パリ。
けれど、華の都に居ながらにして、あなたも知らぬうちに魅力的なフランスの地方に触れている…のです。

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